看護師と患者のためのストレスケア

ストレスケアに力を入れている心療内科で働く看護師の役割とは

心療内科での看護師の役割

心療内科での看護師の役割

仕事内容に大きな差はない

ストレスなどによって身体の不調に悩む患者を治療する心療内科で働く看護師の仕事内容について見ていきましょう。心療内科では一般的な問診や心理テストなどで患者の状態を把握し、その後、より専門的なカウンセリングや心理療法、行動療法などを行います。看護師の仕事は患者の案内や医師のサポートなどです。外科のような医療処置は少ないのですが、他の診療科とそれほど違いはありません。
ほとんどの心療内科は入院設備がないため夜勤がなく、日勤が中心です。緊急を要する治療も少ないので身体的には楽な環境です。ただし、精神科に近い治療を行っている場合は入院設備を備えているため夜勤もあります。

向き・不向き

心療内科は医療処置が少ないため、多くの症例を経験し看護師としてスキルアップしたいという人には向いていません。また、心の病気はケガの治療とは異なり回復していることが目に見えてわかるわけではないため、治療が長期間に渡ることもあります。すぐに効果が出ないことに看護師としてのやりがいを感じにくいという一面もあります。どちらかといえば、患者に寄り添いながらじっくりと見守りたい人に向いています。
心療内科を受診する人はナーバスな気持ちになっています。リラックスさせて治療しやすいように環境を整えるのは看護師の役割です。患者は何気ない一言も敏感に捉えてしまうため、気遣いやちょっとした心配りなどが求められます。コミュニケーション能力に自信のない人には厳しいでしょう。

心療内科で働くメリット

診療科で働くメリットは日勤が中心で夜勤がない、ということです。身体的な負担が少なく、プライベートの時間もしっかり取れるため仕事と家庭を両立させたい人、小さな子どもがいる人などが働きやすい環境です。
また、ストレスなどからくる不調に悩む患者と接することでメンタルケアの知識も身につきます。心因性の病気は珍しいことではありませんし、誰もが発症する可能性があります。心療内科で経験したことは仕事だけでなくプライベートでも役に立つでしょう。
医療処置が少ないため看護師としてステップアップするのは難しいと考えている人もいますが、そのようなことはありません。技術面のスキルアップは他の診療科に比べるとそれほど望めないかもしれませんが、心療内科の経験を活かして「臨床心理士」や「心理カウンセラー」などメンタルケアに関する資格を取得して活躍の場を広げたり、よりよい看護を提供するために「精神科認定看護師」の資格を取得してプロフェッショナルを目指したりという人も少なくありません。
社会的なニーズも高まっている心療内科で経験したことは、他の診療科に異動しても役に立ちます。看護師として成長したいと考えているならチャレンジしてみることをおすすめします。

ストレスケアにおける看護師の役割