看護師と患者のためのストレスケア

ストレスケアを実践する前に知っておこう「ストレスが身体に与える影響」

溜めこむと身体に悪影響を及ぼす

溜めこむと身体に悪影響を及ぼす

「急性胃腸炎」

胃や腸に炎症が起きて腹痛や下痢、嘔吐などの症状が出る胃腸炎のほとんどはウイルスが原因です。予兆がなく急に胃腸炎が起こることを急性胃腸炎といい、例えば、O-157のような細菌性のウイルスや冬に流行するノロウイルスなどがそうです。ウイルス性の胃腸炎は原因がはっきりしているため、薬などで原因を取り除くと症状が治まってきます。しかし、胃や腸に持病がなくウイルスに感染しているわけでもないのに胃が痛んだり、吐き気を感じたり、嘔吐やめまいなどの症状が現れた場合はストレスが大きく関係している可能性があります。特に胃がキリキリと痛むようならストレスが影響して炎症を起こしていると考えられます。
ストレス性の胃腸炎は一過性のものです。もし発症してしまったらその都度胃腸薬を服用しましょう。それでも症状が治まらないようなら悪化している可能性がありますので病院を受診することをおすすめします。

「じんましん」

食べ物など何らかのアレルギー反応によってじんましんが発症することがありますが、実はストレスが原因でじんましんが出るケースもあります。皮膚トラブルと直接関係はありませんが、ストレスによってじんましんが起こりやすい状態になっているのです。普段であればじんましんが起こらないような軽い刺激でもストレスが溜まっていると敏感に反応するようになってしまいます。
ストレスによって引き起こされるじんましんは何が原因なのかわかりません。原因を突き止めることは難しいため、突発的な対応になってしまいます。そのため、一度かかってしまったら繰り返してしまうということが多いようです。慢性のじんましんに悩んでいるなら原因を早く特定することはもちろんですが、ストレスを減らすように生活環境を改善することも効果的です。

「突発性難聴」

突然耳が聞こえにくくなる突発性難聴は原因が人によって異なり、詳しく解明されているわけではありません。しかし、健康な人が突然発症するケースが多いためストレスが原因ではないかと考えられています。疲労やストレスが蓄積すると自律神経のバランスが崩れやすくなり内耳の血流に障害が起こるため難聴になってしまうのです。これまで普通に聞こえていたのに急に聞こえにくくなったり、音がこもってしまったりすると驚いてしまうと思いますが、突発性難聴は早期に治療すると症状が早く改善します。普段と違い、聞こえにくいと感じたらすぐに耳鼻科を受診することをおすすめします。

ストレスケアにおける看護師の役割